骨壺から遺骨を取り出すということ
—— 分骨・手元供養を考える前に知っておきたいこと
「手元供養をしたい」「分骨して一部を自宅に置いておきたい」と思っても、最初のハードルになるのが「骨壷から骨を出す」という行為です。
一見、骨壺のふたを開けてお骨を取り出すだけのシンプルな行動ですが、
- 骨壷って勝手に開けていいの?
- 骨壺から遺骨を取り出して問題ないの?
- 遺骨は素手で触ってもいいの?
といった疑問や不安を抱く方は少なくありません。
この記事では、骨壺と遺骨の取り扱いについての基本的な考え方を丁寧にご紹介します。
骨壺を開けてもいいの?
はい、まったく問題ありません。
骨壺を開けることに関して、法律で禁止されているわけではありません。
封がしてあっても、外すこと自体に法的な問題はなく、ご遺族が自らの判断で開けてよいものです。
骨壺から遺骨を取り出してもいいの?
こちらもまったく問題ありません。
ただし、取り出したお骨を新たな場所に埋葬したり、納骨堂に納めたりする場合には、その部分が正式な遺骨であることを示すための「分骨証明書」が必要になります。
これは火葬を行った火葬場や市町村に申請することで発行してもらえます。
一方、自宅で保管する場合(=手元供養)には証明書は不要です。
遺骨は素手で触ってもいいの?
触ること自体に法的な制限はありませんが、衛生面や敬意の面から、手袋の着用や清潔な箸などを使うのが一般的です。
どうしても手で触れる場合は、手をきれいに洗ってから、丁寧に取り扱いましょう。

事前に確認しておきたいこと
遺骨の扱いは、ご遺族それぞれの気持ちや宗教観、地域の習慣によってとても繊細な問題になります。
- 他の親族が反対しないか
- 「勝手に開けるなんて」と思われないか
- 「49日までに納骨しないと成仏できない」と信じている方はいないか
といった点にも気を配り、事前に身近な親族に一言伝えておくことが大切です。
また、骨壺の中に「火葬証明書」または「火葬許可書」という書類が入っていることが多いですが、こちらは埋葬時に必ず必要になる書類ですので、できるだけ骨壺とセットにして大切に保管ください。
手元供養や分骨のための一歩として
骨壺を開けるという行為には、心理的なハードルがあります。
しかし、「ずっとお骨を家に置いておきたい」「小さな骨壺に分骨して、肌身離さず持ち歩きたい」という思いを叶えるためには避けて通れない道でもあります。
心を込めて、大切にご遺骨を扱うことが、何よりの供養です。

